■FX関連ニュース・ゴールド価格予測:XAU/USDはイスラエルとハマス紛争、米国債利回りの低下で更に上昇模様
ゴールド価格予測
金相場は上昇トレンドを継続し、金曜日に約3ヶ月ぶりの高値まで上昇しました。
概要
目次
金相場は2週連続の大幅上昇
XAU/USDは金曜日に約3カ月ぶりの高値まで上昇し、中東の地政学的緊張に対する懸念に後押しされ、引き続き良好にサポートされています。これとは別に、米連邦準備制度理事会が11月に金利を据え置くとの見方が強まっていることも、金価格を4日連続で上昇させる要因となっています。更に、米国債利回りが小幅ながら、下落していることもサポート材料となっています。
しかし、10年物米国債利回りは、16年ぶりのピークから後退したものの、依然として5%に近い水準にあります。RSIが買われすぎ ていることもあり、新たな評価に向けて慎重にする必要があることに留意が必要です。重要な経済指標が金曜日には発表されないため、金価格は引き続き米ドル相場の動向に左右されそうです。
市場動向
・地政学的リスクにより、金価格は約3か月ぶりの高値で堅調な推移を続けています。
・イスラエルとハマスの紛争が他の中東諸国に波及し、世界経済に影響を与えるのではないかという懸念が、金価格に利益をもたらしています。
・イスラエルは木曜日にガザ地区を空爆し、ハマスが支配する海辺の飛び地への本格的な侵攻に近づいているようです。
・イスラエル軍はガザとの国境付近に兵士と装備を集結させ、イスラエルのミサイルはレバノンとシリアの標的も攻撃しました。
・イスラエルはエジプトとガザを結ぶラファ国境を繰り返し空爆しており、エジプトも紛争の激化の影響を直接受けています。
・米連邦準備制度理事会ジェローム・パウエル議長は景気の回復力と労働市場の逼迫を考慮し、追加利上げが正当化される可能性があると述べました。
・指標となる米国10年債利回りは木曜日に新たな16年ぶりの高値に達し、金曜日には米ドルが一部の安値を引き寄せるのに役立ちました。
・米国債利回りの上昇、緩やかな米ドル高、時間足のチャートでの過熱状態が、XAU/USDのさらなる上昇を抑制する可能性があります。
金のテクニカル分析
テクニカル面では、今週の200日SMAの上抜けと、その後の1,947-1,948ドルの供給ゾーンを超える動きは、ブルトレーダーにとって、好材料となります。
ただし、時間足のチャートでの相対強度指数(RSI)買われすぎなこともあり、次の上昇の前に短期的な調整を待つことが賢明です。
とはいえ、金相場は7月のスイングハイである1987ドル付近を上回り、5月以来となる2000ドルの心理的大台を目指す構えを見せています。
その反面、意義ある修正的な下落は、現在、1,947-1,948ドルのレジスタンス・ブレイクポイント付近で適切なサポートを見つけ、新たな買い手を引き付けるでしょう。これにより、200日移動平均線周辺の1,930ドルゾーンが下限に制限されるはずです。
しかし、それを明確に下回ると、一部の技術的な売りが誘発され、金価格が週初めの安値である1,908ドル近辺まで引きずられる可能性があり、1,900ドルを割り込む可能性があります。
これは50日移動平均線のサポートと一致し、XAU/USDにとって強力な基盤として機能するはずです。
重要: テクニカルな見方に基づいた分析は参考として提供されており、投資の決定をする際には他の要素と併せて考慮してください。
今週の米ドル相場
以下の表は、本日の米ドル(USD)の主要通貨に対するパーセンテージ変動を示しています。米ドルはカナダドルに対して最も弱かったです。
USD | EUR | GBP | CAD | AUD | JPY | NZD | CHF | |
USD | 0.09% | 0.01% | -0.04% | 0.07% | 0.01% | 0.13% | 0.04% | |
EUR | -0.09% | -0.10% | -0.13% | -0.02% | -0.07% | 0.03% | -0.04% | |
GBP | 0.01% | 0.10% | -0.03% | 0.08% | 0.03% | 0.14% | 0.07% | |
CAD | 0.03% | 0.15% | 0.02% | 0.14% | 0.06% | 0.18% | 0.10% | |
AUD | -0.08% | 0.02% | -0.07% | -0.11% | -0.04% | 0.05% | -0.01% | |
JPY | -0.01% | 0.07% | -0.03% | -0.08% | 0.06% | 0.10% | 0.03% | |
NZD | -0.15% | -0.05% | -0.15% | -0.17% | -0.07% | -0.09% | -0.08% | |
CHF | -0.06% | 0.03% | -0.07% | -0.10% | 0.01% | -0.03% | 0.08% |
ヒートマップは主要通貨同士のパーセンテージ変動を示しています。基軸通貨は左の列から選ばれ、一方、相対通貨は上段の行から選ばれます。例えば、左列からユーロを選び、水平に日本円に向かうと、ボックスに表示されるパーセンテージ変動はEUR(基軸)/JPY(相対)を示します。