■FX関連ニュース・金価格予測: XAU/USDは2250ドルを超えてさらに上昇、6月FRB利下げ観測を背景に史上最高値を更新

ゴールド価格予測

金価格は5営業日連続での上昇となり、アジアセッションではに2,250ドルレベルを超えて、新たな史上最高値を更新しました。
先週金曜日に公表された米国の個人消費支出物価指数(PCE)は、2月にインフレが穏やかに上昇し、FRBが6月に利下げサイクルを開始するという見方を後押ししています。

このことが、貴金属の価格上昇の要因となっています。また、長期化するロシア・ウクライナ戦争、中東の紛争から生じる地政学的リスクも、安全資産である金をさらに支えています。

概要

  • 6月のFRB利下げ観測が高まる中、金価格は史上最高値を付けました。
  • リスクオンムードと米ドル高がある程度押し上げに抵抗していますが、金価格の強い上昇を阻止するには至っていません。
  • 日足チャートのRSIが買われ過ぎを示唆しており、積極的なブルには注意が必要です。
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    目次

      リスクオンムードに押されながらも、支援要因により金価格が押し上げられる

      複合的な支援材料がリスクオンムードによる抑制を上回り、金価格を押し上げています。一部の米ドル買い戻しの動きがあるものの、XAU/USDを取り巻く強気ムードに大きな影響を与えるには至りません。これにより、先週金価格が過去最高値の2,223ドル付近で上抜けたことが確信され、金価格の上値余地が示唆されています。トレーダーは一時的な材料として米ISM製造業景況指数の発表を注視していますが、主眼は金曜日の米雇用統計報告に置かれています。

      市場動向

      ・金価格は6月のFRB利下げへの期待から引き続きサポートを受けています。
      ・米国経済分析局によると、2月の個人消費支出物価指数(PCE)は0.3%上昇し、年率は2.4%から2.5%に上昇しました。
      ・変動の大きい食品価格とエネルギー価格を除いたコアPCE価格指数は、前年比2.8%上昇し、1月の上方修正値2.9%を下回りました。
      ・ジェローム・パウエル議長は「最新の米インフレデータは望ましい線に沿ったもの」と述べ、FRBの政策スタンスの転換が差し迫っていることを裏付けました。
      ・CMEグループのFedWatchツールによると、市場参加者は現在、FRBが6月の金融政策会合で利下げサイクルを開始する確率を約70%と見積もっています。
      ・ロシアはウクライナによる長距離無人機がロシア国内の石油関連施設を攻撃したことに対する報復として、ウクライナのエネルギーやその他のインフラへの攻撃を激化させています。
      ・ハマスは、イスラエル軍がガザ地区全体にわたっていわゆるキルゾーンを設定し、接近するパレスチナ人を射殺する可能性があると非難しています。
      ・世界的なリスク受容ムードは、中国の製造業活動が6カ月ぶりに拡大したことを示す日曜日に発表された好調な中国データで後押しされています。
      ・米ドル高が控えめにとどまっていることから、トレーダーが短期的な材料として米ISM製造業指数の発表を待つ中、貴金属の上値は抑えられる可能性があります。

      金のテクニカル分析

      金価格はRSIの過熱を受けて、次の上昇に備えて調整が必要となりそうです。
      テクニカル的な観点から見ると、先週の2,200ドル突破と、それに続く2,223ドル付近の過去最高値を上回る上昇は、ブルにとって新たな材料となりました。これは、短期的な上昇期待が裏付けられ、金価格にとって最も抵抗の少ない道は上向きであることを示唆しています。
      ただし、RSIは買われ過ぎの状態を示しており、さらなる上昇に対する取引を行う前に、短期的なレンジ取引や、穏やかな調整を待つ方が賢明でしょう。

      それでも金価格は2,300ドルに向けてさらに上昇する構えです。一方で、修正的な反落が生じた場合、2,223ドル付近で新たな買い支えが入る可能性が高くなります。これにより、XAU/USDの下落リスクが2200ドル近辺で制限され、これが今後の重要な転換点となるでしょう。

      重要: テクニカルな見方に基づいた分析は参考として提供されており、投資の決定をする際には他の要素と併せて考慮してください。