■FX関連ニュース・金価格予測: XAU/USDは着実に過去最高値に近づきながら上昇も米ドルが足枷となる可能性

ゴールド価格予測

金価格は6日連続で買いが入っており、前日につけた過去最高値に近い水準で推移しています。シリアの首都ダマスカスにおけるイラン大使館に隣接するビルをイスラエルが攻撃したとの報道を受けて、地政学的な緊張が高まったことが要因の一つです。
また、FRBが年内に3回の利下げを実施するかどうかに対する疑念とともに、これが世界的なリスク感情を押し上げ、安全資産である貴金属に追い風となっています。

概要

  • 金価格は6日連続でプラスに転じ、史上最高値付近で堅調に推移しています。
  • 6月のFRBの利下げ観測が後退し続けており、米ドル高を後押ししています。これが、貴金属にとって、逆風となる可能性があります。
  • 地政学リスクと相まって慎重な市場ムードが、金価格をサポートする可能性があります。
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    目次

      金上昇、6月FRB利下げ観測後退で足踏みか

      月曜日に発表された米製造業景況指数は良好で、6月のFRBの利下げ観測を後退させました。このため、米国債利回りは上昇を続け、米ドルは2月14日以来の高水準に上昇しました。
      これが、金価格のさらなる上昇を制限する可能性があります。また、日次チャートの過熱状態を考慮して、先週からの金価格の急騰について、一部のトレーダーは近い将来の調整を待つかもしれません。

      市場動向

      ・地政学リスクが強いドルを相殺し、金価格は史上最高値の上昇機会を伺っています。
      ・供給管理協会は、米製造業景況指数は、16カ月連続で縮小していたものの拡大したと報告しました。これを受け、投資家は6月のFRB利下げ観測を後退させました。
      ・この予想変更により、金利と連動する2年物米国債と10年物米国債利回りが2週間ぶりの高水準となり、米ドル高を後押しする一方で、金価格にも一部の下押し圧力がかかっています。
      ・米国債利回りの急上昇は、中東の地政学的緊張がさらに高まるリスクとともに、投資家のリスク資産への投資意欲を和らげ、金価格を下支えします。
      ・イスラエルによる空爆は月曜日にシリアのイラン大使館領事部別館を破壊し、革命防衛隊司令官を含む7人が死亡しました。
      ・これを受け、イスラエルとイランの同盟国との間でさらに暴力的対立が懸念されています。
      ・火曜日の米経済指標では、JOLTS求人数と工場受注の発表が予定されており、ドル需要を喚起し、新たな刺激材料を提供するでしょう。

      金のテクニカル分析

      金価格はさらに上昇する構えも、RSIは買われすぎで注意が必要です。
      テクニカル的に見ると日足チャートの相対力指数(RSI)は買われすぎを示唆しており、次の上昇局面の前に短期的なレンジ取引や、穏やかな調整を待つ方が賢明でしょう。

      ただし、大幅な修正安はあっても、2,223ドル付近の前記録高値で下支え買いが入り、下げ渋る可能性が高いでしょう。これにより、2,200ドル付近が金価格の下値の目安となるはずです。この水準を下回わる決定的なブレイクがあれば、一部のテクニカルな売りを誘発し、さらなる下落の道を開く可能性があります。

      一方、月曜日につけた史上最高値である2,265-2,266ドル付近は、当面の金価格の上値目標となりそうです。同水準を確信を持って上抜けた場合、2,300ドルを窺う展開が予想されます。

      重要: テクニカルな見方に基づいた分析は参考として提供されており、投資の決定をする際には他の要素と併せて考慮してください。