ゴールド価格予測

金価格は、木曜日のアジアセッションで更新した史上最高値の一部を利益確定売りで吐き出しましたが、2日連続でプラス圏を維持しており、現在は2,200ドル付近で取引されています。
FRBは今年75ベーシスポイントの利下げに踏み切る予定であり、インフレ高止まりを受けて利下げ回数を2回に減らすとの懸念を和らげました。これが米ドル売りを促し、金価格の上昇に恩恵をもたらしています。

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目次

リスクオンによるXAU/USD抑制

世界的な株式市場の上昇に示される通り、リスクオンの環境により、XAU/USDの新規買い注文を抑えています。
このことは、日足チャートの買われすぎの状況とともに、貴金属の上値を抑える要因となっており、高値圏での利益確定売りを促しています。
とはいえ、ファンダメンタルズ的な背景から依然として金価格は上昇であることが示唆されており、当面は大幅な調整に警戒が必要とされます。

市場動向

・金価格は、FRBの利下げの見通しと米ドル安に支えられています。
・FRBは水曜日、今年3回の利下げ予想を維持し、2日連続でドルを圧迫し、金価格を史上最高値に押し上げました。
・今年の米国経済成長率を1.4％から2.1％に、年末の失業率を4.1％から4％に上方修正しました。
・食品とエネルギーを除く個人消費支出価格指数は、前回の四半期経済予測の2.4％上昇に対し、年末までに2.6％上昇すると予測されています。
・会合後の記者会見でジェローム・パウエル議長はインフレは徐々に低下しつつあるが、最近の高水準がなお慎重な姿勢を強いられると述べました。
・CMEグループのFedWatchツールによれば、市場参加者は現在、6月の政策会議での利下げの可能性が約75％と見込まれており、火曜日の59％から大幅に上昇しています。
・これにより、米国債利回りがわずかに下がり、木曜日のアジアセッションで米ドルが1週間ぶりの安値に低下し、貴金属を下支えしました。
・日足で一時的な売り過ぎの領域に入ったことと、株式市場のリスク許容の気運から、高値で一部利益確定売りが出ています。

金のテクニカル分析

金価格は上昇継続には押し目待ちが必要？
テクニカルの観点から、夜間の大幅な上昇は、ブルフラッグチャートパターンのブレイクを確認し、強い上昇トレンドの延長を示唆しています。
ただし、RSIが70を上回り、売り過ぎの領域に入ったため、短期的なレンジ、または下落などの調整を待ってから新規ポジションを保有するのが賢明でしょう。
それでも、全体としての構図は引き続き強い上昇トレンドが見込まれます。

一方、2,200ドル～2,190ドルを下回るような本格的な調整局面になれば、2,160ドル～2,158ドルの水平レジストゾーン付近で買いが入る可能性があります。
次に注目すべきサポートは、週足のスイングローである2,146ドル付近です。これを下抜けると、テクニカル的な売り圧力が高まり、2,128-2,127ドルゾーン、さらには2,100ドルの整数値まで下落する可能性があります。

重要: テクニカルな見方に基づいた分析は参考として提供されており、投資の決定をする際には他の要素と併せて考慮してください。