ゴールド価格予測

金価格は昨日に続き、金曜日も有意な方向性を定められず、ヨーロッパセッションに突入し2,050ドルの水準を下回る狭いレンジ内で推移しています。トレーダーたちは積極的なポジション保有を控え、月次雇用統計の発表を待っているように見えます。
非農業部門就業者数（NFP）報告は、FRBの今後の政策決定をより明確にするために注目されています。

概要

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[2024年1月4日の取引結果]

目次

デメリットは限定的か？

重要な指標発表を控え、昨日発表された好調な労働市場報告によって、投資家は米中央銀行によるより積極的な政策緩和への期待を縮小せざるを得ませんでした。
これは引き続き米国債利回りを押し上げ、米ドルの追い風となり、金価格の上昇を抑制しています。
しかし、貴金属の安全資産としての地位に有利に働く傾向のある市場の慎重ムードが広がっていることから、デメリットは限定的と思われそうです。

ただし、XAU/USDは水曜日につけた1週間半ぶりの安値まで、まだ十分に射程圏内にあります。

市場動向

・ファンダメンタルズ要因が交錯する中、金価格は方向性に欠けています。
・地政学的リスクと中国の経済的悪化が投資家心理を圧迫し、金価格をサポートしています。
・米国債利回りの指標である10年物は4.0%近くで推移し、FRBによる複数回の利下げの期待が低下してXAU/USDを抑制しています。
・FRBによる2024年の利下げ回数の予測を6回から4回に引き下げました。
・ADPが木曜日に発表した12月の米民間雇用者数は、予想が11万5,000人に対し、16万4,000人でした。
・これに加えて、米国労働省（DOL）の報告書によれば、先週の失業手当申請件数は予想を上回る202,000件に減少しました。
・非農業部門雇用統計(NFP)は、12月の新規雇用者数は17万人増加、11月の19万9千人から減少すると予想されています。
・失業率は3.7％から3.8％に微増、平均時給は11月の4.0％から3.9％に減少すると予想されています。

金のテクニカル分析

金価格は2,050ドルのハードル下方に留まり、売りの可能性は残っています。

技術的には、その後の上昇も恐らく2,050-2,048ドル付近で抵抗に直面する可能性があります。この価格帯は、重要なポイントであり、それを突破すれば、金価格を2,064-2,065ドル帯に押し上げるでしょう。日足チャートのオシレーターが依然としてプラス圏を維持していることから、上昇基調は2,077ドル付近までさらに拡大し、2,100ドルまで乗せる可能性もあります。

一方、週足スイング安値の2,030ドル付近が当面の下値を守っているようです。
それに続くのが、現在2,011～2,010ドル付近の50日単純移動平均線（SMA）と2,000ドルの心理的標線です。後者を確実に下回れば、売りトレーダーにとって、新たなトリガーとなり、ここ1週間ほどで見られた下降トレンドの再開の舞台となるでしょう。

重要: テクニカルな見方に基づいた分析は参考として提供されており、投資の決定をする際には他の要素と併せて考慮してください。

今週の米ドル相場

以下の表は、本日の米ドル（USD）に対する主要通貨の変動率を示しています。米ドルは日本円に対して最も強かったです。

	USD	EUR	GBP	CAD	AUD	JPY	NZD	CHF
USD		1.03%	0.37%	0.84%	1.62%	2.70%	1.44%	1.14%
EUR	-0.89%		-0.50%	-0.05%	0.75%	1.69%	0.56%	0.19%
GBP	-0.38%	0.50%		0.48%	1.25%	2.41%	1.06%	0.69%
CAD	-0.85%	0.02%	-0.29%		0.77%	1.87%	0.59%	0.24%
AUD	-1.65%	-0.76%	-1.26%	-0.80%		0.92%	-0.20%	-0.55%
JPY	-2.76%	-1.71%	-2.32%	-1.69%	-0.93%		-1.13%	-1.68%
NZD	-1.46%	-0.56%	-1.07%	-0.61%	0.19%	1.10%		-0.36%
CHF	-1.07%	-0.18%	-0.68%	-0.21%	0.58%	1.63%	0.39%