■FX関連ニュース・ゴールド価格予測:XAU/USD、安値付近で膠着、FOMC待つ

ゴールド価格予測

金価格は前日の2,145ドル付近からの反発を活かすことができず、1週間ぶりの安値圏で推移しています。
先週発表された米国の米消費者物価と生産者物価が堅調だったことから、FRBは長期金利上昇シナリオを堅持するとの思惑が強まりました。
これは米国債利回りの上昇させ、米ドルを下支えし、非収益資産である貴金属にとっては逆風となっています。

概要

  • 金価格はレンジ内で取引されており、相反する要因の影響を受けています。
  • FRBへの期待、米国債利回りの上昇、そして強気の米ドルが金価格の上昇を抑えています。
  • 地政学的リスクは、FOMC会合を控えて金価格を下支えしています。
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    目次

      FRB利下げ期待と地政学的リスク:FOMC会議を前に市場は慎重姿勢を示す

      市場はFRBが早ければ6月にも利下げサイクルを開始する可能性を織り込んでいます。これに加えて、地政学的な緊張感が安全資産の貴金属を支えています。
      しかし、トレーダーは今日から始まる2日間のFOMC金融政策会議の前に取引を控える構えのようです。
      FRBの決定は水曜日に予定されており、利下げ路線の手がかりを探ることになりそうです。

      市場動向

      ・FRBの利下げ路線が不透明な中、金価格は膠着状態です。
      ・米国のインフレ高止まりを受けて、FRBが当面金利の据え置きを余儀なくされるとの観測が高まり、金価格は反発を持続させることが出来ませんでした。
      ・FRBが6月の会合で利下げサイクルを開始する確率は約51%と、年初の予想から大幅に低下しています。
      ・長引くロシアとウクライナの戦争は、中東の情勢不安とともに、金価格に支援を提供し続け、FOMC会議の前に深刻な損失を制限する可能性があります。
      ・ウクライナは先週、ロシアの製油所へのドローン攻撃を強化した一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、ガザ地区のラファ地区への侵攻計画を進めることを確認するなど、不安定な情勢が続いています。
      ・FOMCは今年と今後2年間の経済と利下げに関する見通し、いわゆるドット・プロットを修正するかどうかが注目されており、これが金価格の値動きを左右するでしょう。

      金のテクニカル分析

      2,145ドルのサポートラインを下抜かない限り、下落は限定的となりそうです。
      テクニカルな観点からは、記録的なピークからの直近の戻しは、2,145-2,144ドルのサポートゾーン付近で停滞しており、現在、このゾーンは金価格にとって重要なサポートとして機能しています。
      この水準を下回る決定的な下落があった場合、2,128-2,127ドル付近が次のサポートとなり、その後、金価格は2,100ドルの整数値まで調整下落を拡大する可能性があります。

      一方、2,175-2,176ドル付近が現在の強い抵抗帯として機能しており、これを突破できれば、金価格は先週付けた最高値である2,195ドル付近に向けて上昇するでしょう。
      2,200ドルを超えての上昇、更に追随買いが入った場合、今月初めから見られた上昇トレンドの再開を示唆することになります。

      重要: テクニカルな見方に基づいた分析は参考として提供されており、投資の決定をする際には他の要素と併せて考慮してください。