ゴールド価格予測

金価格は月曜日のアジア時間取引で売り気配となっており、マイナス圏で推移しています。
FRBから新たなタカ派的発言があり、FRBが利下げを遅らせる可能性が高まったことで米ドルが支持され、米ドル建ての金価格が下落しました。しかし、景気減速の兆候や中東での地政学的緊張が続いていることから、短期的には貴金属を下支えする可能性があります。

月曜日に行われるフィリップ・ジェファーソン副議長、クリーブランド連銀のロレッタ・メスター総裁の講演に注目が集まりそうです。その後、米国の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)、小売売上高といった経済指標が控えています。経済指標が予想を上回った場合、FRBの利下げ観測が後退し、XAU/USDに売り圧力がかかる可能性があります。

概要

金価格は月曜日のアジアセッションで下落しています。

FRBの利下げ観測が後退したことがきん価格を圧迫しています。

フィリップ・ジェファーソン副議長、クリーブランド連銀のロレッタ・メスター総裁の講演が予定されています。

市場動向

・FRBがタカ派的な姿勢を示す中、金価格は売りが集まりました。
・サンフランシスコ連銀のメアリー・デイリー総裁は、FRBのインフレ目標を達成するためには、制限的な政策を長期化する必要があると強調しました。
・アトランタ連銀のラファエル・ボスティック総裁は、不確実な見通しにもかかわらず、中央銀行はおそらく今年の利下げを計画していると述べました。
・ダラス連銀のロリー・ローガン総裁は、インフレには上昇リスクがあるとし、利下げは時期尚早だと付け加えました。
・ミネアポリス連銀のニール・カシュカリ総裁は、様子見状態にあり、金利を引き上げる必要性を判断する際には高いハードルがあると述べました。
・イスラエル軍は、北ガザでの作戦を開始し、ラファーとラファフの東、および中央ガザのゼイトゥン地区近くで「精密作戦」が行われていると述べました。 CNNによると、ラファの軍事的関与は本格的な侵攻の前に行われます。
・ミシガン消費者信頼指数の初期値は、5月に77.2から67.4に低下し、予想の76.0よりも弱い結果となりました。
・ミシガン大学（UoM）の1年先のインフレ見通しは3.5％に急上昇し、5年先の見通しは3.1％に上昇しました。これらの数字はともに2023年11月以来の最高水準を記録しました。

テクニカル分析/ 金価格は上昇基調を維持しています。

金価格は日足ベースで小幅に下落しているものの、上昇トレンドは維持しています。4時間足チャート上で、重要な100日移動平均線 (EMA) を上回って推移しています。上昇モメンタムは、RSIが63.50付近の強気圏にあることからサポートされており、さらなる上昇が期待できます。

金価格の上値抵抗線は、5月10日の高値2,378ドル付近、続いて心理的節目である2,400ドル付近に設定されます。この水準を上抜けると、史上最高値付近の2,432ドル、さらには2,500ドルへの上昇が期待されます。

下値では、レジスタンス転換サポート水準と100期EMAが重なる2,325ドル付近が重要なサポートレベルとして機能します。さらに下回ると、5月2日の安値2,281ドル付近が次のレジスタンスゾーンとなります。