■経済ニュース・アメリカCPI発表に先駆けて米ドルは弱含み

Forex Today

アジア市場では、ニュージーランド準備銀行が金融政策の決定を発表し、RBA(オーストラリア準備銀行)のフィリップ・ロウ総裁が演説を行う予定です。しかし、本日の重要イベントは6月の米国CPI(消費者物価指数)の発表であり、金融市場全体でボラティリティを引き起こす可能性があります。

概要

  • 米ドルは、主要な米データの前に弱含みとなりました。ウォールストリートでは、ダウ・ジョーンズ指数が0.93%上昇し、ナスダックは0.55%上昇しました。金価格は1,940ドルまで上昇し、銀価格は23.10ドル程度で横ばいとなりました。原油価格は2%以上上昇しました。
  • リスクセンチメントの改善が米ドルに圧力をかけました。DXY指数は4日連続で下落し、2ヶ月ぶりの最低水準である101.65で取引を終えました。
  • 市場参加者は重要な米データの発表を待って、価格変動は限られたままでした。6月の米消費者物価指数(CPI)の発表が注目のイベントとなります。この指標は、月間0.3%の増加と、4%から3.1%への年率の低下、コア年率の5.3%から5%への低下が見込まれています。
  • 通貨の動向

    【EUR/USD】

    EUR/USDは1.1025の新高値をつけた後、わずかに下落し、1.1000を上回って取引を終えました。引き続き、弱い米ドルが主な原動力となっています。

    【GBP/USD】

    GBP/USDは1.2900を上回る15か月ぶりの高値をつけ、上昇し続けました。英国の雇用統計は混合で、5月の失業率は4.0%に上昇したものの、賃金成長は6.9%と過去最高を記録しました。

    【USD/JPY】

    USD/JPYはさらに下落し、140.00に迫りました。米国の債券利回りは安定しているものの、リスクオンの雰囲気の中で起こりました。140.00を突破した場合、上昇トレンドが再開される可能性があります。

    【AUD/USD】

    AUD/USDはレンジ範囲内で推移し、0.6700を下回りましたが、0.6600でサポートされています。水曜日にはオーストラリア準備銀行のフィリップ・ロウ総裁は、先週の中央銀行の利上げ決定を受けて、13日に講演を行う予定です。

    【USD/CAD】

    USD/CADは下落を再開し、1.3250を下回り、20日移動平均線(SMA)を下回りました。カナダ銀行は利上げの発表が予想されており、5%への25ベーシスポイントの利上げが期待されています。カナダ銀行は将来のガイダンスを柔軟に保つ見通しです。

    【NZD/USD】

    NZD/USDは再び0.6220の抵抗に再び直面し、0.6200を下回りました。ニュージーランド準備銀行は13日に金融政策決定を発表する予定であり、1年以上ぶりに金利を据え置くことが予想されています。